

こどものまちプレイベント報告
2023年1月28日 ターナーギャラリーにて4年ぶり2回目となる「こどものまちプレイベント」を開催しました。
大人の参加を募った背景として
1.不親切なこどものまちで体験する、こども達の葛藤を味わい、春休みの本番に参加する子ども達の心の支えになってほしい。
2.こどものまちで毎年起きる「会期終わり頃に銀行のお金がなくなる問題」を大人の力で解決してほしい。
ことを説明して、不安げな表情の大人の皆様と一緒に、
イベントをスタートしました。
プレイベント開催背景と大人フロアのゲームルール
会期の終わり頃に銀行のお金がなくなる問題とは?
こどものまちの遊び方は「働く」「給料をもらう」「買い物をしたりサービスを利用する」ことを繰り返す遊びです。遊びと共に経済(疑似通貨diyを利用)も循環してほしいのですが、お金が巡ってくれません。
大人のチカラで財布の紐がゆるむ商品を開発してください。
大人45名を10チームに分け、5チームを「武器屋」5チームを「ガチャ」開発に分けました。転職、起業、合併もできます。
なぜお金がまちを巡らないのか?
こども達は「欲しいものがないから何も買わない」といいます。
つまり使い道のないお金を財布の中に溜め込んでいます。銀行に勤める子ども達は、借金や両替を催促する張り紙をしてなんとかお金をかき集めようと頑張ります。
ルール説明
大人は自分の持っている疑似通貨の中からチームに資本金を出します。その資本金から材料を購入して商品を作ります。
お昼休憩を除くと、わずか2.5時間で企画制作を行なっていただきました。
大人フロアの商品開発の様子
こどもフロア
「モンスターシティ建設」の様子
こども達への販売タイム
事業概要・感想・今後に向けて
(事業名)こどものまちプレイベント
(日時)2023 年1月28日(土)11:15~16:00
(会場)ターナーギャラリー(豊島区南長崎6-1-3)
(内容)こどものまちを大人に体験してもらうことをこの事業の目的とする。大人は商品を作りこどもに疑似通貨で販売する。こどもはモンスターシティを建設し疑似通貨で給料をもらう。
(参加人数) 大人41名 小中学生72名 未就学児14名 幼児2名 計129名
(予約数)88組 245名
参加地域分析(予約数)

参加した大人の方の感想(抜粋)
初めましての方と共同作業するのは、予想より苦なく楽しめました笑。確かに子どもって、知り合った子とすぐ仲良くなるよなあと、疑似体験できたことは新鮮でした。
イベントには遅れての途中参加で、始めは戸惑いましたが見よう見まね、よくわからないうちに手を動かしていくとどんどん楽しくなってきました。子供は創作する機会があるけれど、大人は意識的にしないと生活の中で、生活に直結しないなにかを作る機会はそうそうない。終わるころには、時間が足りなく、あれもこれもやれたわ !と気付いたり。次回あればまた参加したいです。
4階こどもフロアスタッフより(要約)
モンスターシティの建設は積極的な子にとってすごく刺激的な体験のようでした。一方でおとなしい子、途中から来た子にとっては入りにくい雰囲気でした。
こどものまちのように、静かな環境が好きな子には静かに活動できる場所が必要。
スタッフからこどもに「仲間に入れてあげて」と声をかけると「いいよ」と受け入れてくれる子が多かったことも印象的だった。
また、建物があっという間にできてしまい、スペースが足りなくなってしまった。人数と会場の広さのバランスの検討が必要。
ずっとカオスな状況でしたが、(疑似通貨で)「お給料を払うよ」というとサッと列ができ、お給料で嬉しそうに買い物をしていたのが印象的でした。
今後に向けて
参加した大人の方が熱中していることが会場の様子やアンケートから窺うことができ、プレイベントの趣旨である「こどもの気持ちを味わってもらう」点では成功でした。
一方でその間、別フロアで待つこどもたちの体験の場として課題が多く残りました。こどもにとっては時間が長すぎるため、コンテンツを増やしたり会場を広げる必要性と、それに伴う見守りの大人の人数を考えると運営が成り立たないことも明らかです。
次回開催する場合には、参加する大人が「お客様」ではなく「共に運営する共同体」になることができれば、可能性が広がると考えています。
課題は多いですが、まずはこのような機会を作ることができたことに、理解を深めてくれた大人の方、献身的にこども達に寄りそってくれたスタッフにこの場を借りて感謝いたします。