”「強盗用銀行」起業の子も” という見出しに笑ってしまった、2023年4月15日の朝日新聞朝刊。記者の方にとって「強盗用銀行」は強烈だったみたい。(掲載記事はブログ最後に)
強盗用銀行のアイデアは、こどものまちの設計チーム「こねくりケンチク研究所」のメンバーがワイワイ話しているうちに思いついたもの。
とかくまちづくりというと、大人主導で、いわゆる「みんなにとって良い意見」で「無難な」アイデアしか取り入れられなくて、結局どこかでみたことあるようなものになってしまうけど
こどものまちは大人が眉を潜めたくなるよなアイデアもOK。
子ども時代にやらないでいつやるの?
大人の顔色なんて気にしない、めいっぱい今を楽しむためのアイデア満載にしていきたいのです。
2023こどものまちをつくろうの会期中、メタバース上に再現した設計図を見て大工さん達が「私はいざかや福を作りたい!」「僕は強盗用銀行がいい!」と楽しそうに作ってくれたことは、設計者達の誇りと自信になりました。
こねくりケンチク研究所が目指すこと
ただ遊んでいるのではなく、建築を遊ぶように学ぶことをミッションに掲げています。
構造力学、建築環境、デザイン、まちづくりの4つの柱を、感覚的に掴むことを大事にしています。
どんな空間に身をおくかで、人の気持ちは大きく変わります。
教会に行けば神聖な心持ちになったり、高級料亭に行けば背筋がしゃんと伸びるような感覚を経験したことは誰にでもあると思います。
こどものためのまちには、どんな空間を作ったらいいんだろう?
豆腐建築でいいのか?
どんな気持ちになりたいのか?
を捉えて目に見える形にしていくことを実現したいです。
こども達にとって建築は身近な題材です。
創作には「家」「まち」は頻繁にモチーフになります。マイクラもそうだし、工作でも作る子は多いです。そこに込められている思いは「憧れ」。
ふかふかのソファに猫がいて、大きな窓の外には緑の芝生が広がり、庭にはプールがあるリッチな空間。隠し扉のヒミツ基地、小さなツリーハウスといった一人を満喫するお籠り空間などなど。
今知っている世界をもっと広げて、表現の方法を増やしていけたら、今はふざけているだけに見えるこどものまちが「伝わる形」になっていくはずです。
暗闇と光がテーマの、こどものためのスペースを
こどもの世界を広げるために、4月からの3ヶ月はかなり興味深いテーマ「暗闇と光」を扱います。
普段生活の中で意識したことはあまりないはず。なぜなら東京には暗闇がないから。
つまり体験したことのない空間を体験するところからスタート。
都心でも人工的な暗闇を作ることができるライブ会場に2棟の櫓をデザインする、貴重なミッションです。
暗闇の中で人はどんな気持ちになるのか、そこに光が与えられると気持ちはどう変化するのか?
どんな光がいいのか?強い光、弱い光、暖かい光、冷たい光、小さな光、大きな光?どんな形をしてる?
暗闇の中の光をどう扱うかという詩的なミッションは、こどものまちの建物のデザインにもきっと大きな影響を与えてくれるでしょう。
まずは「4/30光の箱」体験参加してみてね
興味を持ってくれた方はぜひ「4/30光の箱」の設計に参加してみてね。
小学3年生から中学2年生が対象の講座です。体験費は1980円。
体験参加の前に竹芝にある 「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」を体験してきてくれるとスムーズです。
そして来年もこどものまちを開催できますように!
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